「ヨガには興味あるけども、若い人がやるイメージだし体が硬いから自分には無理そう…」
前屈で床に手が届かなかったり、あぐらをかくだけでつらく感じたりすると、ヨガは体が柔らかい人のための運動に見えるかもしれません。
しかし、体が硬いと感じる40代以降でもヨガは始められます。
私はスタジオやスポーツ施設などで、20代から60代まで幅広い年代の方に10年以上ヨガを教えてきました。レッスンには「体が硬いので、ポーズができるか不安です」という初心者も多く参加しています。
実際に教えていると、前屈が苦手でも後屈は行いやすい人、あぐらは苦手でも反ったポーズは取りやすい人など、できるポーズと難しいポーズは人によって異なります。
最初から「自分にはできない」と決めつけず、膝を曲げる、タオルを使う、手を届く場所に置くなど、自分に合った形で試すことが大切です。
- 40代でも問題なくヨガは始められる
- 体の柔らかさはあまり問題ない
- 人によって行いやすいポーズと難しいポーズは異なる
- 完成形より、無理なく呼吸を続けられる位置を優先する
- 一つのポーズだけでなく、前屈・後屈・ねじりなどを組み合わせる
- 痛みやしびれ、めまいなどを感じた場合は中止する
この記事では、体が硬い40代がヨガを始めるときの考え方と、初心者でも試しやすい6つのポーズを紹介します。
体が硬い40代以降でもヨガはできる

40代以降で体が硬いと感じていても、自分の体調や動かせる範囲に合わせてヨガを始められます。
ヨガを行う前提として、ヨガはポーズのきれいさや、前屈の深さを競ったりするものではありません。今の自分が動かせる範囲を確認しながら心を静めつつ、呼吸に合わせて少しずつ体を動かすことが大切です。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、個人差を踏まえて運動の強度や量を調整し、可能なものから取り組むことが示されています。
体が硬いと感じる場所は人によって違う
一口に「体が硬い」といっても、動かしにくい場所や方向は人によって異なります。
例えば、次のような違いがあります。
- 前屈すると太ももの裏が強く張る
- あぐらをかくと膝や股関節がつらい
- 腕を上げると肩まわりに力が入る
- 後ろへ反ると腰に負担を感じる
- 立ったポーズでバランスを取りにくい
前屈が苦手だからといって、すべてのヨガポーズができないわけではありません。
私が10年以上レッスンをしてきた中でも、前屈は苦手でも後ろへ反るポーズは得意な人、あぐらは苦手でもバランスポーズは得意な人がいました。
体の柔らかさより、呼吸に意識をおくことを優先する
初心者のレッスンでよく見られるのが、ポーズの形に集中するあまり、呼吸を止めてしまうことです。手を床につけることや、深く前屈することにこだわると、身体のいろいろな部分に余計な力が入りやすくなります。
私がレッスンでよく伝えているのは、「呼吸に集中して、リラックスしましょう」ということです。ヨガの目的の一つとして、いろいろなポーズや動作をすることで、心が静まりリラックスしていくことが挙げられます。
ヨガだけでなく、デスクワーク中の姿勢や肩まわりのセルフケアも見直したい方は、「40〜50代の肩こり対策。家で始めやすい簡単セルフケアまとめ」も参考にしてください。
筆者が感じるヨガのメリット
筆者がヨガを10年以上続けてみて、メリットを感じる点は以下の通りです。
- リラックスできる
ヨガの呼吸は主に複式呼吸で行うため、副交感神経が優位になりリラックスにつながると言われます - 気持ち良くなる
最初は身体が硬くて辛いポーズがあっても、柔軟性がつくにつれて気持ち良く感じるポーズが増えていきます - 集中力がつく
一つひとつのポーズや呼吸を集中して行っていると、普段も集中力が増してくる気がします - 身体が軽く感じる
身体を動かす習慣がつくので、身体が軽く感じられます
特にデスクワークをしている人や、緊張感を感じる仕事をしている人には、リフレッシュできるのでおすすめです。
10年以上教えて感じたヨガ初心者によくある間違い

ヨガを始めたばかりの人は、体の硬さそのものよりも、頑張りすぎることでポーズがつらくなる場合があります。
ここでは、私が初心者向けのレッスンでよく見てきた5つの間違いを紹介します。
よくある間違い①
見本と同じポーズにこだわりすぎる
インストラクターや周りの人と同じポーズを目指そうとして、必要以上に手を伸ばしたり、関節を強く曲げたりする人がいます。
しかし、骨格や関節の動かしやすさ、これまでの運動経験は人によって異なります。
見本のポーズは、手足を動かす方向や基本的な姿勢を確認するためのものです。前屈やねじりの深さまで初めから無理に同じにする必要はありません。
よくある間違い②
前屈で勢いをつける
前屈で手が足先に届かないと、反動をつけて何度も前へ倒れたくなるかもしれません。
しかし、勢いをつけると、かえって体に力が入ってしまい自分で動く範囲を調整しにくくなります。
前屈するときは、息を吐きながら上体をゆっくり傾けましょう。足首や足先に届かない場合は、太ももやすねなど、両手が自然に届く場所へ置きます。
よくある間違い③
膝を伸ばすことにこだわる
前屈系のポーズでは、膝を完全に伸ばさなければならないと思う人もいます。
膝を伸ばすと太ももの裏が強く張る場合は、軽く曲げても構いません。
膝を曲げることは失敗ではなく、今の体に合わせてポーズを調整する方法の一つです。膝を緩めたうえで、上体を少しずつ傾けましょう。
よくある間違い④
力を入れすぎて呼吸を止める
腕や肩、顔などに力が入りすぎているときは、呼吸まで止めていないか確認してみましょう。
ポーズを取ったら、次の3点を確認してください。
- 奥歯をかみしめていないか
- 必要以上に身体に力を入れていないか
- 呼吸を止めていないか
すべての力を抜く必要はありません。必要以上に緊張している場所があれば、ポーズを少し緩めたり、手足の位置を調整したりしましょう。
よくある間違い⑤
周りの人と柔らかさを比較してしまう
グループレッスンでは、自分より深く前屈できる人や、きれいにポーズを取っている人が目に入ります。
ただし、その人がヨガを何年続けているか、どのような運動経験があるかは分かりません。また、柔軟性は個人差が大きいので、もともとあまり運動が得意でない人でも、最初から身体が柔らかい人もいます。
周りの人と比べるのではなく、呼吸を続けられているか、痛みが出ていないか、無理なく元の姿勢へ戻れるかなど、自分の身体の変化に意識を向けましょう。
周りが気になってしまう場合は、座ったポーズや仰向けのポーズの際に目を閉じ、自分の呼吸へ意識を向ける方法もあります。
体が硬い40代以降がヨガを始める4つのステップ
ヨガを始めるために、最初から専用の道具やウェアをすべてそろえる必要はありません。
まずは動きやすい服装で、1回5〜10分程度から試してみましょう。ここでは、体が硬いと感じる初心者が無理なく始めるための4つのステップを紹介します。
ヨガを始めるステップ①
動きやすい服装を選ぶ
専用のヨガウェアがなくても大丈夫です。腕や脚を動かしやすく、締めつけの少ない服装であれば始められます。
自宅で行う場合は、伸縮性のあるTシャツや部屋着でも問題ありません。ただし、滑りやすい靴下は、立ったポーズで足元が不安定になることがあります。
立ったポーズを行うときは、必要に応じて裸足になり、周囲に家具や物がない場所を選びましょう。
ヨガを始めるステップ②
1ポーズ2〜5呼吸程度から始める
初心者は、長くポーズを保つことよりも、無理なく元の姿勢へ戻れる範囲で行うことが大切です。
止まって行うポーズは、1ポーズにつき2〜5呼吸程度を目安にします。猫のポーズのように動きながら行う場合は、呼吸に合わせて5往復程度から始めましょう。
ヨガを始めるステップ③
タオルやヨガブロックを利用する
手が足先や床に届かない場合は、タオルやヨガブロックを利用すると、無理のない位置で体を支えやすくなります。
例えば、次のように使えます。
- 前屈で足裏にタオルをかけ、両端を手で持つ
- 合せきのポーズで、お尻や膝の下に畳んだタオルを置く
- 三角のポーズで、下の手をヨガブロックへ置く
厚い本や不安定な箱をヨガブロックの代わりにすると、体重をかけた際に崩れるおそれがあります。手で支える場合は、ぐらつかず安定したものを使用してください。
ヨガを始めるステップ④
4.毎日少しずつでも取り入れる
ヨガは、常に長時間行うはありません。
初心者は、まず1日5〜10分程度から試すと生活に取り入れやすいでしょう。一度に長時間やるのもいいですが、それよりも毎日のように頻度を少しでも増やして続ける方が、習慣化しやすいです。
「パソコンを閉じたあと」「入浴前」「休日の朝」など、行うタイミングを一つ決めておくと再開しやすくなります。
体が硬い初心者でも試しやすいヨガポーズ6選
ここからは、体が硬いと感じる初心者が自宅でも試しやすい6つのヨガポーズを紹介します。
まずは、呼吸に合わせて背中を動かす「猫のポーズ」などから試してみましょう。
慣れてきたら、前へ倒す動き、後ろへ反らす動き、体側を伸ばす動き、ねじる動きから3〜4ポーズを選びます。同じ方向へ何度も動かすのではなく、さまざまな動きを少しずつ組み合わせてみてください。
- 最初は3〜4ポーズからで十分です
- まず1つ選ぶなら、呼吸に合わせて動きやすい「猫のポーズ」がおすすめです
- 前屈・後屈・体側・ねじりなど、異なる動きを組み合わせると偏りにくくなります
- ねじった三角のポーズやコブラのポーズは、無理をせず簡易版や慣れてからの追加で構いません
1.猫のポーズ
猫のポーズは、四つんばいになり、呼吸に合わせて背中を丸めたり元の位置へ戻したりするポーズです。背骨を丸めたり反らしたりすることで、背中や首まわりを動かし、背骨の動かしやすさを意識できるのが特徴です。
やり方
- 両手と両膝を床につき、手足を肩幅の状態で四つんばいの姿勢になる
- 手を肩の下、膝を股関節の下に置く
- 息を吐きながら、背中をゆっくり丸める
- おへそを見るように、頭を下げる(2、3呼吸姿勢をキープする)
- 息を吸いながら、顔を上げて背中を反らすようにする(2、3呼吸姿勢をキープする)
- 呼吸に合わせて5往復程度繰り返す



体が硬い人向けの調整方法
手首がつらい場合は、手を少し前へ置く、握りこぶしをつく、ヨガマットを厚めにするなどの方法があります。
膝を床につくと痛む場合は、膝の下に畳んだタオルを敷いてください。
よくある間違い
- 腕や肩に力を入れすぎる
- 肘を曲げて上半身を上下させる
- 呼吸よりも動く速さを優先する
- 腰だけを大きく反らす
腕で床を強く押し続けるのではなく、肩まわりに余計な力が入らない範囲で動きましょう。
2.片足を伸ばした前屈のポーズ
片脚を前へ伸ばし、反対側の膝を曲げて行う前屈のポーズです。前へ伸ばした脚の太もも裏やふくらはぎを伸ばすため、脚の後ろ側の柔軟性を意識しやすいのが特徴です。
やり方
- 両脚を前へ伸ばして座る
- 片方の膝を曲げ、足裏を反対側の太ももの内側へ近づける
- 伸ばしている脚の方向へ上体を向け、両手を太ももやすねなど、自然に届く場所へ置く
- 息を吐きながら、股関節から上体を前へ少し傾ける
- 息を吸いながら上半身を起こす
- 息を吐きながら、上体を前へ傾ける
- 3〜5呼吸したら、ゆっくり上体を起こす
- 脚を入れ替え、反対側も行う


体が硬い人向けの調整方法
伸ばした脚の膝は、軽く曲げても構いません。
手を足先まで伸ばそうとせず、太もも、膝の下、すねなど、自然に届く場所へ置きます。足裏にタオルをかけ、両端を手で持つ方法もあります。

よくある間違い
- 足先へ手を届かせようとして反動をつける
- 膝を伸ばすことにこだわる
- 猫背の姿勢になってしまう
- 呼吸を止める
3.合せきのポーズ
合せきのポーズは、両足の裏を合わせて座るポーズです。両膝を外側へ開くことで、内ももを伸ばし、股関節まわりの柔軟性を意識しやすいのが特徴です。
やり方
- 床に座って両膝を曲げる
- 両足の裏を合わせる
- 両手で足先や足首など、自然に届く場所を持つ
- 息を吸って背すじを無理のない範囲で伸ばす
- 息を吐きながら、膝は無理に押さず、自然に下がる位置で止める
- そのまま3〜5呼吸する
股関節まわりの張りが強い場合は、かかとを体から少し離しましょう。

最初のポーズから、息を吐きながら前屈するポーズもあります。

体が硬い人向けの調整方法
股関節が硬く倒れてしまいそうになる場合は、お尻の下に畳んだタオルを敷くと安定しやすくなります。
膝が高く上がる場合は、膝の下にクッションや畳んだタオルを置いても構いません。
よくある間違い
- かかとを無理に体へ近づける
- 背すじを伸ばそうとして腰を反りすぎる
- 呼吸を止める
4.三角のポーズ
三角のポーズは、脚を開いて立ち、上体を横へ傾けるポーズです。内ももや股関節まわり、体側を伸ばしながら、立った姿勢でバランスを取る動きも行います。
やり方
- 両脚を肩幅より大きめに開いて立つ
- 片方のつま先を外側へ向ける
- 息を吸いながら両腕を肩の高さへ広げる
- つま先を外側へ向けた脚の方向へ上体を伸ばす
- 息を吐きながら、上体を横へ傾け、下の手を太もも、すね、ヨガブロックのいずれかへ置く
- 反対側の腕を上へ伸ばす
- 2〜3呼吸したら、息を吸いながらゆっくり上体を起こす
- 足の向きを変え、反対側も行う



体が硬い人向けの調整方法
足幅を少し狭くし、つま先を外側へ向けた脚の膝を軽く曲げても構いません。
上を見ると首がつらい場合は、正面または床へ目線を向けます。バランスを取りにくい人は、背中側を壁へ近づけて行う方法もあります。
よくある間違い
- 床へ手をつこうとして上体が前へ倒れる
- 膝を伸ばすことにこだわる
- 首がつらいのに上を向く
- 呼吸を止める
5.ねじった三角のポーズ
ねじった三角のポーズ(パリヴリッタ・トリコナーサナ)は、脚を前後に開き、上体を前へ傾けながらねじるポーズです。股関節まわりを動かしながら上半身をねじるため、前屈・ねじり・バランスを組み合わせて行うのが特徴です。
前屈、ねじり、バランスを同時に行うため、今回紹介するなかでは難度が高めです。通常の三角のポーズに慣れてから試しても構いません。
やり方
- 立った状態から片足を一歩後ろへ引く
- 両足を腰幅程度に開き、前後にずらす
- 息を吸いながら両腕を肩の高さに上げる
- 息を吐きながら体をねじりながら倒し、手を逆足の床に近づける
- 余裕があれば、上の腕を伸ばして目線を上側へ向ける
- 2呼吸程度したらゆっくり戻り、反対側も行う

体が硬い人向けの調整方法
下の手を無理に床へつける必要はありません。ヨガブロックを前足の内側に置くと、上体を支えやすくなります。
前側の膝を軽く曲げ、左右の足を一直線に並べず、横幅を少し広げるとバランスを取りやすくなる場合があります。不安定な人は、壁の近くで行いましょう。
よくある間違い
- 手を床へつけようとして背中が大きく丸まる
- 息を止めたまま強くねじる
- 勢いをつけて上体を回す
- 足元が不安定なまま続ける
6.コブラのポーズ
コブラのポーズは、うつ伏せから胸を持ち上げる後屈系のポーズです。背中を使って胸を持ち上げ、胸まわりを開きながら背骨を後ろへ反らす動きを行います。
やり方
- うつ伏せになり、両脚を後ろへ伸ばす
- 両手を胸の横へ置く
- 肘を後ろへ向け、体側へ近づける
- 足の甲と下半身を床へつける
- 息を吸いながら、胸を前上方へ持ち上げる
- 腰に負担のない位置で2〜3呼吸する
- 息を吐きながら、ゆっくり床へ戻る
腕で床を強く押し続けるのではなく、胸を前へ伸ばすように持ち上げます。肘が曲がった状態でも問題ありません。


体が硬い人向けの調整方法
通常のコブラのポーズがきつい場合は、手で強く床を押さず、胸を少しだけ浮かせる「ベビーコブラ」から試す方法があります。
高く持ち上がることが目的ではありません。腰に負担を感じない高さで止めましょう。
よくある間違い
- 腕の力だけで上体を持ち上げる
- 肩を耳へ近づける
- 顔だけを上へ向けて首を反らす
- 腰を強く反る
- 呼吸を止める
目線は正面または少し前方へ向け、首の後ろを詰めないようにします。
一つのポーズだけでなく異なる動きを組み合わせる
ヨガのポーズは、一つのポーズだけを何度も繰り返すより、異なる方向の動きを少しずつ組み合わせるのがおすすめです
今回紹介したポーズは、次のように分けられます。
- 前屈:片足を伸ばした前屈のポーズ
- 股関節まわり:合せきのポーズ
- 背中の曲げ伸ばし:猫のポーズ
- 後屈:コブラのポーズ
- 体側:三角のポーズ
- ねじり:ねじった三角のポーズ
6つすべてを毎回行う必要はありません。初めて行う日は、次の4ポーズを5〜10分程度で試してみましょう。
- 猫のポーズ:呼吸に合わせて5往復
- 合せきのポーズ:3〜5呼吸
- 片足を伸ばした前屈:左右3呼吸ずつ
- ベビーコブラ:2〜3呼吸を1〜2回
慣れてきたら、三角のポーズなどを追加します。ねじった三角のポーズは難度が高いため、通常の三角のポーズに慣れてからで構いません。
初心者はヨガを何分・週何回行えばよい?
ヨガを行う時間や頻度に、すべての人に当てはまる正解はありません。
初心者は、まず1回5〜10分、週2〜3回程度から試すと生活に取り入れやすいでしょう。慣れてきたら、体調を確認しながらポーズ数や時間を少しずつ増やしていくのがおすすめです。
これは医学的な基準ではなく、始める負担を抑えるための目安です。
最初から30分以上行わなくてもよい
動画やスタジオレッスンには、30〜60分程度のプログラムもあります。
ただし、初心者が自宅で行う場合は、疲れを感じたら動画を最後まで続ける必要はありません。前半の10分だけ行う、3〜4ポーズで終了するなど、自分に合わせて調整しましょう。
厚生労働省も、個人差を踏まえて可能なものから取り組み、今より少しでも多く体を動かすことを勧めています。
毎日できなくても再開すればよい
仕事や家事が忙しく、予定していた日にヨガができないこともあります。
1回休んだり、1週間空いたりしても、ヨガをやめたことにはなりません。時間が取れた日に、猫のポーズなど行いやすい動きから再開しましょう。
続けやすくするには、次のように普段の行動と組み合わせる方法があります。
- パソコンを閉じたあとに猫のポーズを5往復する
- 入浴前に3ポーズだけ行う
- 休日の朝に10分だけ行う
仕事中の座りっぱなしも気になる方は、「座りっぱなし疲れの対策まとめ」も参考にしてください。ヨガをする時間が取れない日でも取り入れやすい、仕事中の小さな工夫をまとめています。
自宅・YouTube・オンライン・スタジオはどれがよい?
ヨガの始め方には、自分で行う方法のほか、YouTube、オンラインレッスン、スタジオなどの種類があります。
まず無料で試したい人、外出せず指導を受けたい人、直接ポーズを見てもらいたい人では、向いている方法が異なります。続けやすさや不安に合わせて選びましょう。
| 始め方 | 向いている人 | 気になる点 |
|---|---|---|
| 自分で行う | まず1〜2ポーズだけ試したい人 | 呼吸や姿勢や動きが合っているか判断しにくい |
| YouTube | 無料で動画を見ながら行いたい人 | 自分に合う難易度を選ぶ必要がある、同じ動画だと飽きる |
| オンラインレッスン | 外出せず、インストラクターの指導を受けたい人 | 画面の位置や通信環境を整える必要がある |
| スタジオ | ポーズを直接確認してもらいたい人 | 移動や着替え、人目が負担になることがある |
まず自宅で試したい人
「スタジオへ行くほど続けられるか分からない」という人は、今回紹介したポーズを自宅で試してみましょう。
まずは猫のポーズを5往復するか、3〜4ポーズを合計5〜10分程度行えば十分です。
動画を利用する場合は、「初心者」「やさしい」「5分」「10分」「ゆっくり」などの言葉が入っているものを選ぶと、長すぎるプログラムを避けやすくなります。
外出せずに指導を受けたい人
自宅で行いたいものの、動画を見るだけではポーズが合っているか不安な人には、オンラインレッスンという方法があります。
移動や着替えの負担を抑えながら、インストラクターへ質問したり、画面越しに姿勢を確認してもらったりできます。
申し込む前に、初心者向けのクラスがあるか、講師から個別に声をかけてもらえるか、カメラをオンにする必要があるかを確認しておきましょう。
ポーズを直接見てもらいたい人
自分の姿勢が合っているか判断しにくい場合は、スタジオに通ってインストラクターに確認してもらう方法があります。
特に、ねじった三角のポーズなど、首の位置やバランスに注意したいポーズは、直接見てもらうと自分に合う調整方法を知りやすくなります。
初めて参加するときは、「初心者向け」「やさしいヨガ」「リラックスヨガ」などのクラスを選び、体が硬いことや運動経験が少ないことを事前に伝えておくと安心です。
米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)では、ヨガは適切に行えば健康な人にとって一般的に安全とされる一方、捻挫や筋肉・腱などを傷める可能性も示されています。難しいポーズを無理に行わず、必要に応じて専門家の指導を受けましょう。
ヨガを始める前に確認したい注意点
体が硬い人がヨガを行うときは、「伸ばせば伸ばすほどよい」と考えないようにしましょう。
痛みと伸びる感覚を分けて考える
筋肉が軽く伸びる感覚と、鋭い痛みは異なります。次のような感覚が出た場合は、無理に続けようとせずポーズを中止してください。
- 鋭い痛み
- 関節の痛み
- しびれ
- めまい
- 吐き気
- 息苦しさ
- バランスを保てないほどのふらつき
ポーズを緩めても症状が続く場合は、その日のヨガを終了しましょう。
首・腰・膝に不安がある場合は無理をしない
今回紹介したポーズでは、特に次の点に注意します。
- コブラのポーズ:腰を強く反らさない
- 前屈:反動をつけない
- 合せき:膝を手で床へ押しつけない
- ねじった三角:無理に深くねじらない
けがや持病がある人、妊娠中の人、手術後の人などは、ポーズの変更や回避が必要になる場合があります。不安を感じる場合は、事前に医療機関や担当のインストラクターへ相談してください。
体が硬い40代のヨガに関するよくある質問
- 40代からヨガを始めるのは遅いですか?
-
40代からでも問題なくヨガは始められます。私がスタジオやスポーツ施設で教えてきたなかでも、20代から60代まで幅広い年代の方が参加していましたし、60代からでも身体の柔軟性が高まった人もいます。
年齢だけで判断するのではなく、現在の運動経験や体調に合わせてポーズの深さ、時間、回数を調整することが大切です。
- 体が硬いままスタジオへ行っても大丈夫ですか?
-
大丈夫です。初心者向けのクラスであれば、体の硬さや運動不足を気にして参加する人もいます。
申し込み時に、ヨガが初めてで体が硬いことを伝えておくと安心です。「初心者向け」「やさしいヨガ」「リラックスヨガ」などのクラスから選ぶと参加しやすいでしょう。
- ヨガで手が足先や床に届かなくても問題ありませんか?
-
手が足先や床に届かなくても問題ありません。前屈で床に手が届かない場合は、すねや足首など、手が届く場所を持ちます。
立ったポーズでは、ヨガブロックや壁を利用する方法もあります。手をどこまで伸ばせたかより、反動を使わず、リラックスして呼吸を続けられているかを確認しましょう。
- どのくらい続ければ体が柔らかくなりますか?
-
変化を感じるまでの期間は、もともとの柔軟性、運動頻度、生活習慣、行うポーズなどによって異なります。
「1カ月で床に手をつける」などの期限を決めるより、前より呼吸を続けやすくなった、動き方が分かってきたなど、小さな変化を確認しましょう。
- ヨガマットがなくてもできますか?
-
床に座ったり、四つんばいになったりするポーズでは、ヨガマットがあると滑りにくく、膝や手をつきやすくなります。
マットがない場合は、滑りにくい床で行い、膝の下に畳んだタオルを敷く方法があります。布団や厚いクッションの上は、立ったポーズで足元が不安定になりやすいため避けましょう。
まとめ|体が硬くても自分に合った形でヨガを始められる
体が硬い40代以降でも、ヨガはいつでも始められます。ただ最初は見本と同じ形を目指す必要はありません。今の体で呼吸を続けられる位置を優先しましょう。
- まずは猫のポーズなど、行いやすい動きを3~4つ選ぶ
- 1回5〜10分、週2〜3回程度から試す
- 膝を曲げたり、タオルやヨガブロックを使ったりしてよい
- 難しいポーズは簡易版に変えるか、慣れてから行う
- 痛みやしびれ、めまいが出た場合は中止する
長時間続けようとするより、少しでもコツコツと長く続けることが大切です。まずは今日、猫のポーズを5往復するところから始めてみましょう。
ずぼらケアでは、がんばりすぎず家で続けやすいセルフケアや健康グッズを、生活者目線で紹介しています。
強い痛みが続くときや、しびれ、動かしにくさがある場合は、セルフケアだけで様子を見すぎず、医療機関への相談も検討してください。
